フンコロガシの詩

白玉ぜんざいのような味噌汁

 いつものように親父の夕食タイムに合わせて実家に帰る。
 デイサービスの着替えを洗濯しつつ、私が作っておいた味噌汁を温めるかと鍋の蓋を開ければ、目に入ってきたのはお玉が立ちそうなほどコッテリとした大量の味噌の中にポツポツと見え隠れする白いモノ。味噌と餡、色こそ違うがまるで白玉ぜんざいである。
 この白いモノの正体は、蓋を開ける前から臭いで分かっている。ニンニクだ!
 以前、親父がたま〜に作る味噌汁が山盛りの味噌でドロドロ、まるでぜんざいの如しというネタを書いたが、いつの間にやらヴァージョンアップしたらしい。っつーか、私の作ったものが気に入らなくて手を加えたんだけどな。
 この日は折しも老朽化したガスレンジを自分で取り替えようと、ビックカメラから重い思いをして新品をぶら下げて帰ったのだが、こうニンニクの臭いが部屋中に充満していたのではガス漏れしていても分かんねぇだろ。
 もちろん元栓は閉めての作業だが、念のために窓は全開、チェーンスモーカーの親父にも「作業中は絶対に煙草を吸わないでくれ」としつこく頼んでおいた。
 ガスレンジの交換は問題なく済んだが、ったく危ねーよ。

 しかしあの不気味な味噌汁、何時作るんだろと常々疑問に思っていた。
 ある日、夕食の支度を終えたので親父に「メシは?」と聞くと、「まだお腹が空かないから後で」と言う。
 これはチャンスだッと思い、帰るフリをして壁に隠れて観察したところ、私の姿が見えなくなった途端にニンニクを一玉剥いて、大量の味噌とともに私の作った味噌汁に投入しているところを発見。
 そうかい、余程私の味付けが気に入らないんだな。これでも料理のウデにはちょいと自信があったんだがなぁ。
 しかしそれはまあいい。こんなに塩分採ってたら、身体に何らかの影響があると思うぜ。
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# by kuroshiba2007T | 2010-06-19 16:20 | ムカッパラ | Comments(2)

CFD取引

 相も変わらず、親父には怪しい投資話がちょくちょくと持ちかけられる。最近は「CFD取引」だ。いつの間にやら家にも上がり込んでいるらしく、パンフと名刺が置いてあり腹立たしい思いをすることも多々。パンフは必要な情報も掲載されておらず、見るからに安い作りだ。明らかに詐欺なニオイがする。当然だろう、こんなパンフに騙されるのは、DEVOしてる老人ばかりだろうからな。
 ちなみに全財産巻き上げやがった詐欺投資会社「ベストパートナー(当時の名前はグローバルパートナー)」には、ようやく1月中旬に強制捜査が入ったぜ。目白署は無視しやがったが、どこぞの警察は被害者の届けを取り上げてくださったのだろう。手土産持って御礼に行きたいぞ。
 今年の始め、カジュアル・フレンチのデザートで食べたガレットからラッキー・アイテムの馬蹄型フェーヴが出た。そのときは「ホントにいいコトあるんかいな」と疑心暗鬼だったが、強制捜査のニュースをテレビで見たときは「コレかッ!」と思ったよ。
 それまではいくらググッても作務衣をご愛用の会長・神崎勝の情報がこれっぽっちも出て来なかったのだが、強制捜査直後に発見した「週刊0510」http://polestar.0510.main.jp/?eid=832450には、老人ホームの建設をエサに騙したなど、かなり詳しいことが書いてある。やはりその筋では「詐欺の総合商社」として有名だったようだな。コメント欄には韓国クラブも経営していたとあった。親父が行った赤坂の「マンナム」だろう。
 どうせ金が返って来ないんだったら、10年はブタ箱で過ごしやがれ、神崎!
 ちなみに「週刊0510」は他の記事も面白いので、毎週の更新を楽しみに愛読しております。
 そして「ベストパートナー」のすぐ後には、去年私の家まで押し掛けてきた「モンゴル・ファンド」にも強制捜査が。ざまぁ見やがれ!
 最近はこのようなパンフを見つけると、事前に調べた上で「私が成年後見人になっておりますので、そのようなお話は全てお断りしております。消費者庁にも、この件は連絡済みですので」と電話するようにしている。「おたく、ロコ・ロンドンのクチじゃないんですか?」の一言も必ず忘れずにな。ネットでいろいろ調べるので、CFD取引やFX、未公開株などに詳しくなっちまったぜ。金もないのにな。
 しかし今年に入って、このような摘発や強制捜査のニュースがボロボロ出て来た。親父が騙されたのが発覚した2007年始めは、ほとんどなかったのだが。取り沙汰されないが、もしかして福島瑞穂が頑張っているのか。
 ようやく今月、警視庁に「資産形成事犯集中取締本部」も設置された。遅きの感もあるが、これからこのテの被害は増える一方だろうからな。 
 
 訪問の詐欺で最近あるのは「自分史本の制作」だ。先日も私がいるときに「お父様と約束しているんで、会わせてください」と、いかにも自分も騙されそうなタイプの営業マンが来やがった。先方の提示する額が法外な値段というのは分かっている。言っとくが私だって出版業界のハシクレにいるんだぜ。タレント事務所との交渉、カメラマンやデザイナーの手配、ライティングや編集、デザインもろもろ込みで、1ページいくらで請け負ってると思ってんだ。
 その時は出かける直前だったので、ぐだぐだと喋り続ける相手の目の前で「もう来ないでください!」とドアをバタンと閉めて追い返したが、今度は私のギャラについてくどくどと説明してやろう。あっ、営業マンをやっつけるために、大手出版社の自費出版部門の値段も調べておこうっと。

 皆さ〜ん、電話セールスの未公開株や投資話など少しでも怪しいと思ったら、消費者庁、金融庁、警視庁総合相談センター、消費生活総合センターなどに速攻で相談することをオススメします。
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# by kuroshiba2007T | 2010-04-12 16:02 | | Comments(2)

肺気腫

 今年に入って撮った親父の肺のCTスキャンの画像だが、以前のものよりチラチラと白い筋が目立つ。レントゲン医師は「放っておけ」と言ったらしいが、内科の医師の「肺気腫の疑いがありますね」との診断で大学病院に紹介状を書いてもらい、まるでドラマのロケに使いそうな真新しい大学病院で診察を受ける。
 結果はやはり、肺気腫になりかけとのこと。悪化した場合、酸素ボンベを引き摺って生活することになる。いくら善玉コレステロールが通常値よりトンデモなく高いといってもな、さすがに87歳ともなれば免疫力も低下してくるのであろう。もちろん最大の原因は、1日煙草3箱だ。
「これじゃ咳が出て苦しいでしょう?」と医師に聞かれ、「ずっとオペラ歌手やってたので、喉は大事にしてますよ」と、相変わらず口だけは達者な親父である。おいおい、40年余にわたる教員生活は何処行っちゃったんだい? どうやら親父の中では、教師だったことはすっかり無かったことになっているらしい。アマゾンの中古DVDを200円(送料のほうが高かったぜ!)で購入した、『サンセット大通り』のグロリア・スワンソンの「私は女優よ!」な業の深い狂った姿が頭の中でフラッシュバックする……。
 とりあえず医師に説得してもらい、その場では禁煙を誓った親父だが、家に帰ればそんなこたぁどこ吹く風、早速煙草を吸い始める。酸素ボンベが近くにあったら、即爆発だぜ。
「煙草は止めるはずじゃなかったのか?」と聞けば、「止めない!」と断言。
 もちろん区から補助金の出る火災報知器一式は設置してあるのだが、何やら決めごとがあるらしく一番重要な自動消火器は台所のガスコンロの上にしか設置できないとのことで、親父が煙草を吸うベッド周りには報知器しか設置していない。
「これじゃ意味ねぇ!」と、何らかの対処をすべくネットで検索すると、火災を感知して消化剤がバーッと出る天井取り付け型の自動消火器を見つける。「コレだッ!」と思うが、放火の多いサラ金をターゲットにしているようで、やたら大掛かりな上に値段も高過ぎる。とりあえず、ミニボンベ型の自動消火器をいくつか設置するかな。また、余計な金がかかっちまうな……。
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# by kuroshiba2007T | 2010-02-22 11:43 | | Comments(0)

脳がズレる

「またかよ……」と思われるでしょうが、私の体調がイマイチどころかイマニイマサンぐらいなので年が明けたら病院へ行こうと予定していた。
 そんな折、親父の今年のデイサービス初日のこと。「体操中に倒れて足腰がまったく立ちません。意識はあり会話も普通ですが、脳梗塞の疑いもあるのですぐに迎えに来て病院へ連れて行ってください!」と、いつもよりテンション高くデイの責任者より連絡があり。慌ててデイへ駆けつけ、グダグダな親父を担いでタクシーに乗せ病院へ行く。今や私のほうが10cm以上は背が高いので、まるで傷ついた少年兵に肩を貸す三等兵の如し。
 診断の結果、脳梗塞の疑いはないが念のためにということで、1泊入院する。時間外だったので、えらく金がかかったぜ。次の日に硬膜化血腫の手術をした病院へ直行し検査をするが、手術後と変化は特になし。が、「脳が少しだけですがズレてますね」という医師の言葉が引っかかる。腸のヘルニアもヒドいしな、脳ヘルニアになりかけてるんじゃないだろうか?と不安がよぎる。

 その日は自宅へ帰るが、このまま歩けなくなることも想定し、ポータブルトイレや車椅子の手配をしバッタバタで過ごす。今後のことも鑑み、ケアマネと老健や特養ホームの相談もする。
 次の日は歩けるようになったのでデイへ行ったところ、血圧の上下の差がほとんどないということで、翌日にまたも病院へ。診断の結果は「計り方が悪いんでしょう」とのこと。
 そのまた次のデイの日。出先で「熱が高く咳がヒドいので、病院へ連れて行ってください!」と連絡を受け、病院へ。肺炎を疑うが、医師の診断は「問題なし」ということで抗生物質と咳の薬を処方してもらう。咳が治まらないのと週末にかかって薬が切れそうだったので、2日後にまた病院へ行き別の薬を処方してもらう。
 そして今日。またも病院へ行き、週末の結果報告をし肺のCTスキャンを撮る。来週、また検査結果を聞きに行かなきゃならん。一体、年明けてから何回病院へ行ったのか、自分でもよく分からんようになってきた。

 しかし、どこの病院でも待ち時間には周りを気にすることなく、往年の歌謡曲を歌う親父である。もしかしてロビーの椅子に座っている人々を観客だと思ってるのか? 看護士さんに「いいお声ですね〜」と褒め(呆れ?)られ、「歌手だから」と得意満面、私は「ご迷惑おかけしてすみません」とひたすら恐縮するのみだ。
 私のほうはといえば、連日の病院付き添いですっかり風邪を移されたようで、頭の右半分がメッタメタである。鼻の奥が刺すようにヒリヒリ、鼻が詰まったまま鼻水が流れ続け、鼓膜はズキズキ。喉もガサガサ、目からは涙が滲み、頭も痛い。右顎下のリンパ節で白血球が闘っているのが見えるようだ。まさか、私も脳がズレてんじゃないだろうな……。
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# by kuroshiba2007T | 2010-01-19 02:38 | ムカッパラ | Comments(0)

徘徊

 実家へ帰ってすることは山ほどあるが、領収書チェックも重要な項目の一つ。たいがいがコンビニの煙草やスイーツ(プッチンプリンのイチゴ味も早速お買い上げだ!)、デパ地下の総菜だが、先日、その中にタクシーの領収書があった。はて、こんなことは今までなかったんだがなと不審に思い金額を見てみれば、結構な距離である。
 一体どこへ出かけたのかと聞いてみれば、「散歩に行って帰り道が分からなくなったので、タクシーで帰ってきた」と言う。うう、ついに徘徊が始まったかと目の前がすうーっと暗くなったが、とにかく何らかの対処をしなければならない。
 もちろん迷子や行き倒れになったときのことを考えて、以前から財布とバッグには親父の名前と連絡先として私の携帯番号を書いた名刺を入れてあるのだが、観察していると財布から札だけをつかんでポケットに無造作に突っ込み外出することが判明。わざわざプリンターで作った名刺なのにな、意味ないやんけ! 
 ステッキにもガムテープを巻き付けて同様のインフォメーションはしてあるものの、不安が募ったので外出時に着用するダウンとエアテックに大きい名札を縫い付けることにした。さっそくユザワヤで探してみたところ、今はいいもんが沢山あるのな。とりあえず子供の体操服用のゼッケン布を購入し、油性マジックで名前と住所、私の携帯番号を書き入れて縫い付けた。
 しかし、親父の生活してる部屋はエアコンの設定温度32度でムチャクチャ暑い中、ひっきりなしに吸い続ける煙草の煙がもうもう、テレビの音が大音響で鳴り響き、たまに親父が大昔の歌謡曲なんぞ歌ったりしてイライラするったらありゃしない。こんな状況も3年目に突入したが未だ慣れず、怒りがこみ上げ部屋に入る度に胃がムカムカして吐き気をもよおしえづく毎日である。おまけに針仕事なんて久しぶりなもんだから、針で指を刺しまくりプツプツ出る血をティッシュで拭いながらも何とか縫い付け完了。
 だがな、今は冬だからダウンやエアテックを着るが、暖かくなったらどうすりゃいいんだろ。アクセサリー好きなので、ネームタグのついたネックレスでもプレゼントするかな。あ〜あ……。
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# by kuroshiba2007T | 2009-12-26 01:38 | 生活の知恵 | Comments(0)