フンコロガシの詩

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オバアちゃん服のススメ

 親父はいつの間にか、ファスナーの使い方を忘れているらしい。ズボンは全部前を開けたまま、リハビリパンツ(という名の紙オムツ)が丸見え。そんなコーディネートで裾を引きずりながら歩く。年取ると身体も縮んでくるので、前に履いていたズボンはブカブカでサイズが合わない。ただでさえ転びやすくなっているのに、カカトを踏んづけそうで危ないったらありゃしない
。いろいろなところを探してみたが、メンズのSサイズというのはほとんどないし、ズボンにはすべてファスナーやらボタンやらが付いている。
 そこで考えた。「何も男ものにこだわる必要ないじゃん」。ホラ、よくオバアちゃんが履いてるウエストがゴムのズボンあるでしょ。試しにあれを履かせてみたら、これがかなりいい。ほとんどがポリエステルなどの化繊なので、洗ってもすぐ乾く。オヤジくさい色合いが多いので、違和感もなし!
 しかし、問題はこれからの防寒着だ。デイサービスに行くときなど外出時に、ユニクロのダウンは軽くて暖かいのでピッタリなのだが、すべてファスナーで着脱するようになっており前が閉められない。風邪でもひかれたら大変だ。身体&脳機能の衰えた人向けの服って、どうしてこんなに少ないんだろ。シルバーショップなどにあることはあるが、極端にモノが少ない。おまけに高い! こういうものこそ、税金かけないで安くするべきだろ(怒)。あ〜あ、いっそのこと冬のトップスも女ものにするかな。
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by kuroshiba2007T | 2007-10-30 00:23 | 生活の知恵 | Comments(0)

のうたりん

 2月に親父が階段から落ち、顔を数針縫うケガをしたことがあった。どうもそれ以来認知症が進んだ気がしたので、6月に病院でCTスキャンを撮ってもらったところ左脳に硬膜下血腫が見つかり、その場で頭蓋骨に穴開ける手術→入院となった。
 だが、血腫は1年以上前の古いものだったらしくすでに脳の外側部分がガチガチに固まっており、血液はほとんどなくドレナージュできなかったことを医師から告げられる。案の定、手術翌日のレントゲン写真では脳がかなりきれいな形になったものの、1週間後にはまたベコーンと凹んだ脳に戻っていた。老人になると、特にぶつけたことがなくても硬膜下血腫が出来る場合もあるらしい。いわゆる慢性硬膜下血腫というヤツである。
「隙間にセメントでも詰めますか?」と聞かれたが、これ以上手を入れるのもどうかと思って、そのままにしておくことにした。文字通りの“脳足りん”である。
 このところの理解力の著しい低下にも、“脳足りん”じゃしょうがねえよなあと思うことにしている。
 しかし待てよ、むくんでる上に顔じゅうクモの巣がかかったような無表情な私も、人さまから“脳足りん”と思われることがあるのかも知れん、とこれまた気の滅入る日々である。
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by kuroshiba2007T | 2007-10-28 23:01 | ムカッパラ | Comments(0)

ジャンキー体質

 病院より携帯に連絡あり。
 また親父が睡眠薬を処方してもらいに行ったらしい。これで連続3日目だぜ、ったく。

 何の自慢にもならないのだが、ジャンキー系には案外と受けがいい私である。自分がそっち系に何の興味もないのに、何でだ?と常々不思議に思っていた。しかし親父を見るにつけ、私の中にもそういう資質があって、同じニオイを嗅ぎ付けられているのではないか?と思うようになってきた。
 親父はデイサービスに行かない日は、昼間はほとんどの時間を大音響でテレビつけたままイビキをかいて寝て過ごす。なので夜寝られないのは当然なのだが、すぐに薬に頼ろうとする。正しい服用をしていれば特に問題はないんだが、酒と併用するので道路で行き倒れ、デイサービスで酒臭い息をぷんぷんさせながら糞尿垂れ流し状態、他の人の迷惑になるので家に突っ返される、通常の倍以上の量を飲むなど問題行動が目立ち、施設などから私に連絡が入る。その度にあわてて実家へ帰るのには、ほとほと疲れ果てた。毎日、夕食時には帰っているのだが何かあるとその前に帰らなくてはならず、とても仕事どころではない。なので病院に状況を伝えて、睡眠薬を処方してもらわないよう手配。もちろん酒も見つけ次第、取り上げた。
 このときに服用していたのはデパスだが、最近また勝手に病院へ行き睡眠薬を要求しているらしい。病院のほうも分かっているので、処方されるのは睡眠導入剤のマイスリーなのだが、これまた通常の2倍以上を服用し昼間ふらふらしている。とりあえずの対応として、1日に飲む量をその日ごとにカレンダーに貼っておくのだが、何回説明してもそのことを忘れているらしく、病院へ行ってしまう。
 とにかく何らかの薬を飲まないといられないタチらしく、下剤も飲みまくり。
 こりゃ完全にジャンキー体質だな。そのうち私にもそういう日が来るんだろうか……。
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by kuroshiba2007T | 2007-10-24 17:15 | ムカッパラ | Comments(0)

小銭が使えない!

 皆さ〜ん、介護保険払うだけ払ってて、サービス使うタイミングって分かってますか〜? 
 
 親父の場合は転びやすくなった、着てるもんが季節感なくムチャクチャ、一切掃除しない、記憶があやふや……など80過ぎた頃からいろいろ兆候はあったのだが、“キターーッ!”と思ったのはそこいらじゅうに小銭がじゃらじゃら置いてあるのを見たときだ。
“コレはマズイ!”と思って、お菓子が入っていた紙箱に仕切りを作り、1円から500円玉をすべて分けて入れ、使いやすいように10円、100円、1000円になるようにまとめて細いセロテープで繋げておいたのだが、そんなのお構いなし! その上にまた大量の小銭がグチャグチャになだれ込んでいたのだった。そして財布の中からは、お札がどんどん消えていく……。
 これは明らかに認知症の症状なので、見つけ次第、速攻で地域包括センターへ相談したほうがいい。私はコレで介護サービスを開始したのだが、時すでに遅しだった……。
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by kuroshiba2007T | 2007-10-22 00:10 | ボケサイン | Comments(0)

ホストメシ

 少し前に『給与明細』でホストの寮の夕食風景を映し出していたことがあった。多分ウチの近くだとは思うのだが、狭い部屋にスシ詰め状態で、食事時だというのに腕立て伏せをしている失礼な野郎もいる。そしてテーブルの上に並ぶオカズは揚物ばっか。鶏の唐揚げ、ナゲット、コロッケ、メンチ……。「酒の量がハンパじゃないホストは、揚物よりしじみの味噌汁でも飲んだほうがいいのでは?」というナレーションに笑いつつも、ひとごとじゃねえよなあと苦々しく思う。
 認知症が進んでいるのか、親父はこのところ激しく偏食傾向にある。私は食べ物を捨てるのが絶対に嫌なので、食べるものだけ用意するとメインはハンバーグ、トンカツ、鶏の唐揚げ、コロッケ、メンチのローテーションになってしまう。魚は絶対食べなくなったし、野菜も残すしな。昼はハンバーガーや牛丼食べてるみたいだし。もろ、ホストメシやんけ。
 もうすぐ老人検診、結果がどう出るか、悩みの種がまた増えちまったぜ。
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by kuroshiba2007T | 2007-10-14 02:48 | ムカッパラ | Comments(0)

ダメ人間、

 やっぱり親もダメ人間、そのまた親もダメ人間。

 介護をしていて一番ストレスが溜まるのは、自分の最もイヤな部分を目の当たりにすることだ。トシ取ると、その人の本質がむき出しになるようで、親父の性格は「いい加減」「無気力」「努力しない」が顕著。
 ……これって全部私のことじゃん。ああそうですよ、私ってそういう人だから。だって、遺伝と家庭環境による生活習慣の双方からキてるんでしょ、性格って。まるで成人病のように蝕まれてるんだぜ、きっと。
 毎日毎日、いかに自分がダメ人間か、ということを思い知らされるってヤんなっちゃうよなあ。なら努力すればいいのだが、根性ないからそれも出来ない。ますますイライラする、の悪循環。これを断ち切る方法は、未だ見つからず。
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by kuroshiba2007T | 2007-10-12 16:41 | ムカッパラ | Comments(0)

全財産奪還作戦 Vol.2

 実家にはネット環境がないので、元旦も投資会社のことを調べる手だてがなくイライラしっぱなし。なので2日にはもう自宅に帰ることにした。ついでにウサ晴らしにデパートのセール初日を覗き、マイケル・コースの丈の長いコートを買う。冬物もハーフ丈のPコートしかないので、冷え防止を自分への言い訳とする。心も身体も冷え冷えだしな。
帰宅してすぐにググるも、いっこうに情報は出て来ず。ヤバい……。気が遠くなり脂汗が全身に滲む。やはり詐欺に引っかかったのか?

 いてもたってもいられず、仕事始めの時期に担当者の携帯に連絡を取る。何回電話するも留守電状態。ますますヤバい……。
 ようやく連絡が取れたので、「お話を聞かせてください」ということで投資会社へ行く。向かいにはプルデンシャルタワーという高そうな物件に、これまた腹が立つ。そういえば昔、ホテル・ニュージャパンの地下にあったクラブでリーナ・ラヴィッチを観たよな、と思い出が頭もかすめるも、これから敵の陣地に乗り込むのだ!と雑念を頭から払う。

 ビルのワンフロアを借り切って、そのオフィスはあった。異様なのは100人ほどいる社員が全員中年女性で、ひっきりなしに勧誘の電話をかけている。
しばらくして、大きい神棚が鎮座したフロア奥の広い会長部屋につのだじろう似の作務衣を着た60絡みの会長が入ってきた。担当者は名刺を出すのだが、会長は絶対に名刺を出さない。超ヤバい……。話を聞いているうちに吐き気がしてきた。まさかのときを考えて、出されたものに口はつけなかったから毒が回ったのではないが、マイナスのヴァイヴがビンビンだったせいだろう。
 会長の話は自分が天才的な投資家であること、去年は先物取り引きでゴムが儲かったこと、元は武道家であること……などと自慢が続く。おまけに親父を韓国クラブへ招待しているらしい。行くのはいいんだが、結局はそれ全部、親父の金じゃねーのか? そのときの写真は部屋を掃除していたら、見つかった。いかにも整形韓国美人のママ含め、全員グルだな。
 いろいろ聞かされたが、私の質問はただ一つ「解約は出来ますか?」だけ。
それに対する会長の回答は「預けてから半年経てば、いつでも解約できますよ」だったのだが。

 ……この項、続く。
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by kuroshiba2007T | 2007-10-11 16:37 | | Comments(0)

全財産奪還作戦 Vol.1

 きっかけは大晦日だった。例年のように正月用の手製の料理や花などをたずさえて実家へ帰ったら、大増の高そうなお重がテーブルにドーンと置いてある。はて、今の親父にこんなものを送ってくる筋合いはないはずだ。
「これはおかしい、何かある!」と思い問いつめたところ、「証券会社から送ってきた」と言う。「いったいどこの証券会社なんだ?」と、担当者の名刺を出させる。見れば、聞いたことのない投資会社名。しかし、名刺の名前には聞き覚えがあった。留守電にアンダーショットな媚びた話し方で「また電話します〜ぅ」というメッセージを何度となく残していたアイツだっ!
 問題は預けた額だ。聞けば、何と、ほぼ全財産だというではないか。相手が詐欺の場合(この可能性が高い)、いきなり一文無しかよ! 不況で目減りしている私の貯金だけで、親子二人の生活を支えることなんか絶対にできねー! 
 この数年、親父もいっさい掃除をしないので実家も荒れ放題、やむを得ず時間のある大晦日と正月は大掃除に明け暮れるのだが、頭の中は例の投資会社のことでパンパン。次々と悪い妄想が膨らみ、掃除の手も休みがちになる。
 そうして迎えた年越し。
 埃だらけの辛気臭い布団を頭からかぶり、まんじりともせず近くの菩提寺の除夜の鐘の音を聞きながら固く誓う。
「絶対に金は取り戻す!」

 ……この項、続く。
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by kuroshiba2007T | 2007-10-10 16:32 | | Comments(0)