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フンコロガシの詩

旅芸人の家

 今年の春ぐらいから親父の尿失禁が多くなってきた。その頃はリハビリパンツを使用していなかったので、とにかく洗濯に追われる毎日。昼にヘルパーさんに洗濯してもらっても、夕方に私が食事の用意に帰る頃には尿失禁で部屋が臭い。速攻で洗濯すると、そのそばからまた尿失禁。ひたすら洗濯機を回す日々が続いた。狭い家なので、洗濯物を干す場所も風呂場だけでは足りない。乾燥機も使ったが、ブレーカーがいちいち落ちるし、時間もかかるしな。
 なので、それまで親父が使っていた二階の部屋を洗濯物干場に改造した。といっても、とりあえず雑物を捨てて鴨居にロープを掛け、ツッパリ棒を渡しただけだが。六畳と三畳の間の襖も「こんなもんいらねえ!」と飛び蹴りを入れたら、すでに紙が破れていたところの桟が折れたので、ノコギリで細かく切って燃えるゴミで捨てた。金属の引き手はちゃんと燃えないゴミにしたぞ。
 余談だが、襖って巧く出来てるもんだね。細い桟を組んで紙を貼っただけなのに、かなりの強度がある(飛び蹴りを入れない限り)。それに軽いし。本当に感心したもんだ。
 そうして九畳の室内物干場が完成。今ではリハビリパンツをはかせているので以前よりは洗濯の数も減ったが、着替えるついでにシーツに糞が付くのは当たり前。毎日の洗濯は欠かせない。デイサービスに行くとバスタオル、着替えの洗濯も出るしな。洗濯物で満艦飾になった部屋にいると、デ・ジャヴに襲われる。それは以前テレビで見た、洗濯物がビッシリの部屋で暮らす旅芸人の仮住まいだった。
 そして我が手をじっと見れば、今や皮膚もカサカサである。これってトシのせいだけじゃないよな……。
by kuroshiba2007T | 2007-12-10 04:46 | ムカッパラ | Comments(0)
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